清竜人のデビューソング『Morning Sun』。確かauのCMソングだった。聴いた瞬間に射抜かれたのを覚えている。

柔らかく、しなやかで、力強い。曲名である『Morning Sun』の名のごとく、朝の眩しい光の粒子に包まれた情景をここまで音楽で表現しているかのよう。終盤の壮大な音の広がりが、朝陽が目一杯差し込んでいるようで、とても清らか。

この頃僕は就職したウェブデザインの会社で朝とも夜ともつかない生活を繰り返していて生活の感覚がよく分からなくなっていた頃だった。自分は急いでいるのか、ゆっくり歩いているのか、進んでいるのか、停滞しているのか。そこにこの『Morning Sun』が僕にただしく”朝”をくれた。この曲を聴いてちゃんと朝をはじめた。自転車に乗って頭上を走るモノレールを見上げながら公園を抜けた。そうやって幼い社会人の僕を救ってくれた。