この歌の歌詞をすべて書き起こしてそのままメッセージとして届けたいくらい、強い想いが込められた歌。
この歌の歌い手は、伊藤万理華。乃木坂46を卒業し現在はアーティスト・女優としてソロで活動している。彼女は乃木坂46の1期生なのだけれど、彼女を知っている人はどれくらいいるだろうか?もしかしたら乃木坂46ファンやアイドル好きじゃないと知らないかもしれない。しかし現在も活動する現役のアイドルの中には伊藤万理華に憧れてアイドルを目指した子も多い。アイドルに愛されたアイドル。欅坂46を卒業した長濱ねるが彼女に憧れてアイドルになったエピソードはファンの中では有名な話。
この歌は、MVが乃木坂46公式チャンネルにアップされているので視聴することができるが、単独では音源化されておらず、サブスク系サービスでもこの楽曲を聴くことはできない。そういう意味では異質な存在。この記事を書いた時点でMVは550万回以上も再生されている。
この歌の歌詞はそのまま、伊藤万理華が乃木坂46に加入して独り立ちをするまでの心境を時系列順に並べたものだ。1期生オーディションに合格したものの、選抜には選ばれずアンダーでの活動や選抜に選ばれたとしても後ろの方だったりと苦労を重ねる。彼女のいわゆる王道のアイドルっぽくない個性的な世界観が乃木坂46の進んでいく方角と合ってなくて思い悩んだ時期もあったかもしれない(勝手な推測)。それでも自分の居場所を見つけて前へ進み続ける。折れずに未来へ進み続けてこれたのは自分を応援してくれるファンに支えられたから。
別にこれはアイドルだけに限った話ではなく、自分がなりたいもの、目指したいものに向かって進んでいくのには相当なエネルギーが必要だ。周囲の懐疑的な視線を跳ね除けるのにもエネルギーは必要だし、何より自分自身で後ろ方向にブレーキをかけてしまおうとするのを自分自身で打ち消して抗っていく、そういうエネルギーが膨大に必要なのだ。ひとりでも「応援してるよ」「いいと思うよ」って言ってくれることがどれだけ大きな力になることか。
この歌は伊藤万理華が自分自身のことを歌った歌なのかもしれないけど、彼女は最後にこの歌を通して、ここまで来れて、そしてもっと未来へ舞っていく自分自身の姿を見せることで、これから進んでいこうとする人たちへの応援歌へと昇華させてくれたのではないだろうかと思う。拡大解釈しすぎだろうか。
僕は心が弱っている時にこのMVを再生する。そして支えてもらう。ちょっとでも弱っている時にこの歌を聴くと間違いなくサビで泣いてしまう。
一歩一歩一歩 未来はたった一歩先
伊藤万理華 – はじまりか、
誰でもステージの真ん中に立てるわけじゃない。そうじゃない人たちの方がほとんどだ。それでも自分が喜んで立てる場所を探してる。自分を見てくれる人がいるならば堂々と背筋を伸ばして舞うことができる。
この歌を、すべてのアイドルを目指す人と、夢に向かって一歩先を進むへ贈りたい。あなたも僕も、未来はたった一歩先を繰り返して行けるところまで行こう。