どこまで孤独でも、どこまで傷ついていても、どこまでも一緒に深海の底までついていってくれる音楽で心の支えになっていたのがART-SCHOOLだった。”病んだ時に聴く”のではなく”病みにいくときに聴く”音楽ともいえる。
それくらいにボーカルの木下理樹は僕たちの分まで病み(闇)を一手に引き受けてくれていたかのようだ。痩せ細って殴るように唄う姿に惚れ込み、すがった。
『Butterfly Kiss』は青春が持っている甘さも苦さも綺麗さも汚さもそのすべてを日めくりカレンダーのように、躁鬱のように、愉しいかと思えば孤独の淵に突き落とされるみたいな危うさを思い出させてくれる。
聴いているうちに不思議な安心感を与えてくれる、心を救ってくれた音楽。
誰だって自分勝手に、何かを、誰かを、遮断したくなる時がある。そんな自分を肯定してもいい。